スポーツ

肩・肘が痛くならない投げ方を習得する4つのステップ

   

野球選手が肩肘を痛めない投げ方を習得するためには、リラックスをしてスムーズな投球動作を身につけることがポイントになります。

今回お伝えする投げ方を実践すると、非常に気持ち良く投げられますし、パフォーマンスが上がる選手もいると思います。

この記事では、

・肩・肘を痛める投げ方の特徴や原因
・肩・肘が痛くならない投げ方を習得する4ステップ

などをパーソナルトレーナー歴11年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

※今回の肩・肘の痛みは、「靭帯や骨などに異常はないけど投げると痛みが出る」選手を対象に解説します。もし病院で医師の診断を受けていない方は、必ず骨などに異常がないかどうかをご確認ください。

また今回の内容はYouTubeでもお伝えしているので、こちらも参考に実践してみてください。

 

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肩・肘を痛める投げ方の特徴や原因

肩・肘を痛める選手は、大きく分けて2つの原因があります。

それは、

・投げ方そのものに問題がある
・体力的な問題

この2つです。

投げ方に問題が出るケースは、指導者からのアドバイスに問題があったり、柔軟性が関係している可能性があり、以下の3つが現場でよく見られます。

・ボールを前で離そうとする
・捕手方向を見続けている
・膝を曲げすぎ

これらの動作によって、肩の後方が強く伸ばされたり、肘が過伸展(伸ばしすぎ)することによって痛みにつながっている可能性があります。

ボールを前で離そうとする

よくあるのが、

・ボールを前で離そうと意識する
・ボールを切るような動作を意識している

ということですが、こういうことを意識して投げていませんか?

ボールを前で離そうという意識で投げると、肩甲骨の後方にある「棘下筋」や「肩甲下筋」などの筋肉が投球と同時に前方へ強く引っ張られます。

ボールを前で離す

そうすると肩の方向に強いストレスがかかり、繰り返されると炎症が起こり、痛みが発生します。

また、肘を前に出して投げようとしたりボールを切るようなイメージで投球してしまうと、肘が過伸展してしまいます。

自然な投球動作

そうすると、肘の関節で骨同士がぶつかり合う刺激が繰り返され、その結果肘に痛みが発生します。

これは、その場で肘の曲げ伸ばしを繰り返し強く行ってもらうと、痛む理由がよくわかると思います。

このように、「ボールを前で離す」「ボールを切る」ような動作が癖づいている場合は、肩肘を痛める可能性があります。

捕手方向を見続けている

別のケースで言えば、投球するときに捕手方向をずっと見続けていることも問題です。

人間の身体は見ている方向に腕を伸ばしやすくなり、捕手を見続けて投球した場合、肩の後方などが前方へ強く引っ張られます。

肩の後方が伸ばされる

イメージとしては、ボールを投げるときは軽く顎を引いた状態で、上目遣いで捕手方向を見ます。

フォロースルーの姿勢

そうすると、腕は前方ではなくスムーズに身体の巻き込めるようになり、肩肘を痛めることはありません。

このように、投球時に捕手方向を見続けていることも、肩・肘を痛める原因の1つですね。

膝を曲げすぎ

その他の原因では、膝の曲げすぎが考えられます。

膝を深く曲げる

膝を曲げすぎると、投球後に腕を身体に巻きこみづらくなり、肩肘を過伸展させやすいんですね。

ですので、膝を比較曲げすぎていることも、肩肘を痛める原因になっている可能性があります。

肩甲骨周りの柔軟性が低下

ここまでは「投げ方」の問題でしたが、続いては柔軟性の問題です。

ボールを投げるとき、

・腕が上方へ上がる
・肩甲骨が軽く内側へ寄る
・腕が内側・外側へ捻られる

というさまざまな動作が起こります。

このときに関係している筋肉は、

・僧帽筋
・菱形筋
・ローテーター・カフ(肩周辺のインナーマッスル)

などです。

僧帽筋

この他の筋肉も関与しますが、「僧帽筋」「菱形筋」などの筋肉が硬くなってしまうと、肩甲骨がスムーズに動かず、腕が上がりづらくなります。

そうすると肘の位置が下がり、ボールを押し出すような投げ方になってしまいます。

こういう投げ方になれば肩肘への負担が増し、痛めてしまう可能性があります。

柔軟性の問題は、肩・肘周辺の筋肉に限ったことではありません。

・背中
・腰
・股関節
・お尻

など、投球動作に関与する筋肉が硬くなれば、必ず投げ方にも影響が出ます。こういう身体の硬さも、肩・肘を痛める原因になります。

もう1つおさえておきたい原因は、特に小・中学生で起こりがちな肩肘が痛む原因です。

体力の問題

ここでいう体力というのは、スタミナ(持久力)のことではなく、筋力的な問題です。

軟式野球から硬式野球に変わったとき、ボールやバットが重くなり、その重さに身体がついていかないことで肩・肘が痛むこともあります。

こういう場合は、投げることよりも先に筋力を向上させたり、体力的なトレーニングを行うことが痛みを改善する上では必要になってきます。

このように大きく分類すれば、

・投げ方、動作の問題
・体力的な問題

の2つに区分できると思います。

この体力については、以下の記事で詳しく解説しています。

では、こういった原因で発生した肩・肘の痛みはどうすれば改善することができるのでしょうか?

 

肩・肘が痛くならない投げ方の習得方法①:肩の柔軟性を改善する

まず最初に行ってほしいことは、硬くなっている肩周りの筋肉を緩めることです。

ここからお伝えする5つの方法を実践すれば、今よりも肩周りが柔らかくなり、投球動作がしやすくなります。

①腕を前後に動かす

1、立った状態で、両腕をみぞおちの高さに上げる
2、手のひらを天井に向け、腕を落とすイメージで肘を曲げて後方に引く
3、この反動でスタートポジションに戻り、振り子のように腕を前後に動かす
4、これを30回行う

②肩甲骨を内・外に動かす

1、身体の前側で手の甲と甲を合わせる
2、このとき、胸元にしわを寄せるように少し丸くなる
3、ここから腕を外側に捻りながら胸を軽く突き出す
4、このときは肩甲骨を軽く寄せるイメージ
5、肩甲骨を外側に離したり、内側に寄せたりを繰り返す
6、これを30回行う

③腕を上下に動かす

1、耳の高さで棒を持つようなイメージで腕を少し上げる
2、その棒を肩よりも少し下げるようなイメージで腕を上下に動かす
3、リラックスしたこの上下運動を50回行う

④腕を身体の前側で回す

1、脚を肩幅に開き、肩から腕をぶらんと垂らしてリラックスさせる
2、身体の前側で円を描くように、腕を回す
3、このとき、膝の屈伸で勢いをつけるように腕を回す
4、同じ方向へ20回、逆回し20回行う

⑤腕を内外旋させる

1、仰向けの状態で、腕を45度ぐらい開く
2、肘を90度ぐらい曲げる
3、この状態で、肘を支点に前腕を内・外側に倒す
4、これを1分間リラックスして行う

この5つをできるだけリラックスした状態で、気持ち良く行っていきます。

柔軟性が改善できると、次は投球動作そのものを改善し、スムーズな動作をインプットしていきます。

 

肩・肘が痛くならない投げ方の習得方法②:投球動作を改善する

自然な投球動作をインプットするためには、以下の4つを行っていきます。

①投球腕をスムーズに回す

1、脚を肩幅に開き、投球腕を肩からぶら下げる
2、膝を屈伸させ、投球腕を内向きに回す
3、このとき、身体の前側でスムーズに回ることを確認する
4、これを20回行う

②頭の後ろに拳を落とす

1、再度片腕を内向きに3回回す
2、3回目で拳を頭の後ろに落とす
3、これを10回行う

このとき、肘の位置は肩と同じぐらいの高さに持っていき、肩の高さよりも上下しないようにしてください。

③頭の後ろに拳を落とした状態から一本背負い

1、頭の後ろに拳を落とし、その状態でリラックスする
2、そこから、一本背負いをするように身体を縦に折る
3、腕はリラックスしておき、自然な投球動作を行う
4、これを20回行う

④スムーズな投球動作をインプットする

1、投手のように立ち、身体の前側で投球腕を3回回す
2、3回目で頭の後ろ側に拳を落とす
3、そこから一本背負いをするように身体を縦に折る
4、そして、自然な投球動作を行う
5、これを20回行う

ここまでの流れができると、スムーズな投球動作がインプットでき、肩・肘が痛くならない投げ方がインプットできます。

 

肩・肘が痛くならない投げ方の習得方法③:ポジション別に投げ方を変える

上記でお伝えした4つの手順がスムーズな投球動作になりますが、ここからさらにポジション別に投げ方を改善していきます。

これらは別の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてみてください。

投手の投げ方

以下の記事では、投手の自然な投げ方を解説しています。

野手の投げ方

以下の記事では、野手の自然な投げ方を解説しています。

キャッチャーの投げ方

以下の記事では、キャッチャーの自然な投げ方を解説しています。

ここまでの流れが適切にできると、肩・肘が痛くならない投げ方を習得できるので、ぜひ参考に実践してみてください。

今回は、肩・肘が痛くならない投げ方を習得する4つのステップなどを解説しました。

・肩・肘を痛める原因は、主に投げ方と体力的な問題
・ボールを前で離すなどの意識を持てば、肩や肘を痛める可能性
・肩・肘を痛めない投げ方のポイントは、腕がスムーズに動くこと
・そのためには、4ステップをリラックスしてこなすこと
・身体に腕が巻き付くようなフォロースルーができると、肩や肘への負担は軽減する

肩・肘を痛めてしまうともどかしい気持ちもあると思いますが、今回の内容が少しでも野球選手のお役に立てると嬉しく思います。

今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

関連記事は以下をクリックしていただくと表示されるので、こちらも参考にしてみてください。

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パーソナルトレーナー 伊藤 出

神戸・摂津本山にあるパーソナルトレーニングジムIDEALSTYLEの代表・パーソナルトレーナー/高校在学中に板前修業に入る→1年で退職→沖縄でフィットネスジムのインストラクター→芦屋女性専門サロンでパーソナルトレーナー→独立(神戸・御影にパーソナルトレーニングジムIDEALSTYLEオープン)

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