筋トレの成果を最大化するためには適切な栄養補給が外せませんが、その中でもBCAAの摂取は非常に重要です。
BCAAは非常に吸収しやすく、筋トレ前後に飲むことで筋肉がつきやすくなったり疲労回復に役立ちます。
この記事では、
・BCAAとはどんな栄養成分か
・BCAAの効果
・BCAAの飲み方や副作用
などをパーソナルトレーナー歴11年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
今回の記事の内容
BCAAとは
まず最初に、「BCAAとはどのような成分か?」ということから解説します。
BCAAは必須アミノ酸といって、身体の中で作ることができない、
・バリン
・ロイシン
・イソロイシン
この3つのアミノ酸の総称で、日本語では「分岐鎖アミノ酸」と呼ばれています。
その他のアミノ酸は、食事などから摂ったたんぱく質を分解して作り出すことができますが、BCAAはできません。
ですので、BCAAは食事やサプリなど外から取り込むことが必要になるんですね。
では、BCAAを摂ることでどのような効果があるのでしょうか?
BCAAの効果
BCAAを摂ることで、以下のような効果が期待できます。
1、筋肥大をしやすくなる
2、超回復に効果的
3、エネルギーとして利用する
4、集中力の維持
1つずつ解説しますね。
1、筋肥大しやすくなる
BCAAの1番の効果は、
筋肉を肥大させやすくなる
ということです。
BCAAは筋肉の主原料であり、筋トレ後にBCAAを摂るとたんぱく質の合成がより高まり、筋肥大効果が期待できるんですね。
プロテインも筋肉をつける上で重要なものですが、
プロテイン=たんぱく質
で、体内に吸収されるまでの時間が若干かかります。
・プロテイン → 分解 → アミノ酸 → 吸収
・アミノ酸 → 吸収
BCAAの場合、たんぱく質が分解された状態であるアミノ酸なので、プロテインよりも吸収が早い。
しかも近年の研究より、筋トレ後すぐにBCAAの1つである“ロイシン”を摂取することで、筋肥大効果がより高まることもわかっています。
もちろんトレーニング内容が適切であるということも重要ですが、一般の方でも筋トレ効果を最大にしようと思うと、BCAAの摂取は非常に効果的です。

もし筋肉をより大きくしたい方は、以下の記事も参考にどうぞ!
・【徹底解説】大胸筋が大きくならない原因と大きくする5つの方法
・筋トレで起こる伸び悩みや停滞期の原因と4つの改善方法
2、疲労回復に効果的
先ほどBCAAは筋肉の主原料とお伝えしましたが、BCAAは、
・たんぱく質の合成を高める
・たんぱく質の分解を抑制する
という働きもし、筋トレで疲労した筋肉の修復も早めてくれます。
合成・分解という言葉のイメージがわかりづらいかもですが、簡単な言葉に言い換えると、
・たんぱく質の合成を高める=筋肉がつきやすい状態
・たんぱく質の分解を抑制する=筋肉が減りやすい状態
という意味です。
もし体内にあるBCAAの量が不足していると、筋肉がつきづらく、疲労も感じやすくなるんですね。
逆にBCAAをしっかりと摂っておくことで筋肉がつきやすく、疲労回復も早くなります。

筋トレを長年している方やムキムキの身体をしている方の多くは、BCAAのサプリを積極的に摂っていますが、上記のような理由があるからですね!
疲労回復については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
3、エネルギーとして利用する
人が身体を動かして活動するとき、メインのエネルギー源は炭水化物や脂肪です。
ただ、持久系などのスポーツをして疲労困憊になり、これらのエネルギーが切れると筋肉を切り崩してエネルギーを作り出します。
もし、この状態が続くと筋肉量は減って身体は小さくなるんですね。このとき体内にBCAAが多くあれば、ブドウ糖などの代わりにエネルギー源となり、たんぱく質の分解を抑制する働きがあります。
つまり、
BCAAはエネルギーとしての役割もあり、エネルギー不足の際に、筋肉が減るのを防ぐ役割もある
ということです。
4、集中力の維持
あと、BCAAは筋トレ中などの集中力と関係が深いこともわかっているんですね。
集中力は、
血液中のアミノ酸濃度、BCAAの濃度と密接な関係
があります。
血液中のBCAAの濃度が下がると、トリプトファンというアミノ酸の割合が増えますが、このトリプトファンはリラックス効果があります。
筋トレ中やスポーツをしている際に、疲労が溜まるとあくびが出た経験はありませんか?これは、血液中で、
・BCAAの濃度が低下
・トリプトファンの濃度が上昇
という関係になり、身体がリラックスの方へ偏った結果あくびが出てしまっています。
つまり、集中力を維持するためには、血中のBCAAの濃度を高めておくことが重要になり、
集中力維持のためにも、BCAAは重要な役割を果たしている
というわけです。
このことについては、以下の記事で詳しく解説しているので、よかったらご覧ください。
こういった4つの効果が期待できるBCAAですが、実際サプリメントを摂取するときは、どのように飲めばいいのでしょうか?
BCAAの飲み方やタイミング
BCAAの飲み方や摂取するタイミングは、以下の通りです。
筋トレの20~30分前に飲む
目的によってBCAAの飲み方やタイミングは異なりますが、筋肥大を目的とする場合はまず、
筋トレ開始の約20~30分前に、4g程度を飲む
ようにしましょう。
そうすると、筋トレ中に不足しがちなBCAAを適切に補うことができます。

先ほどもお伝えした通り、特に筋トレ中に眠気が強くなる方は、このタイミングでのBCAA摂取は重要ですね!
筋トレ中に飲む
そして、筋トレの最中にも飲むようにします。
これはドリンクなどに混ぜて飲めば効率的で、以下のようなドリンクにはBCAAが含まれているので、こういったものを活用すると便利ですね。
また、眠くなりやすい方は糖質も一緒に摂ると、より集中力が増します。この辺りは「筋トレで眠くなる原因と4つの対処方法をトレーナーが解説」で詳しく解説しています。
筋トレ直後~2時間以内
そして3つ目のタイミングは、
筋トレ直後から2時間以内
でBCAAを摂ることです。
筋トレ直後に「BCAA(ロイシン)+糖質」を摂ることで筋肉がつきやすいことが研究でわかっているんですね。
ですので、筋トレ後できるだけ早くBCAAを摂ることも重要です。

筋トレ後はプロテインも効果的なので、以下の記事も参考にしてみてください!
このように、
・筋トレ2~30分前
・筋トレ中
・筋トレ直後~2時間以内
この3回ぐらいを目安に飲み、1回では約3~4gのBCAAを摂るようにすれば、上記でお伝えした効果などは実感できるはずですね。
本気で筋肉をつけたい方の場合
ボディビルダーの方などでは、常にたんぱく質を合成状態(つきやすい状態)を維持するため、夜中に起きてBCAAのサプリメントを摂るという方もいるほどです。
約2時間間隔で摂取していれば、常にたんぱく質は合成状態となると言われており、そのため夜中でもBCAAを摂取するんですね。
参考:勝てるカラダづくり筋肉とアミノ酸の重要性(味の素)
これは極端な例ですが、BCAAを切らさないように小まめにとるようにすれば、より筋肉はつけやすくなります。

上記では3つのタイミングをご紹介しましたが、このようにこまめに摂る戦略も効果的ですね!
おすすめのBCAA
続いては、おすすめのBCAAをご紹介します。
ON BCAA 1000
最もコスパの良いBCAAは、このブランドのものですね。僕はクレアチンもこのブランドを使っていますが、非常に安いですね。
まだBCAAを飲んでいない方は、これから始めてみるのと最もお得です。
ちなみに、クレアチンについては「クレアチンの効果はいつから実感できる?飲み方や副作用も解説」で詳しく紹介しています。
ゴールドジム(GOLD’S GYM) BCAAアルギニンパウダー
本気で筋肉を大きくしたい方は、ゴールドジムが出しているBCAAがおすすめですね。
これはBCAA+アルギニンというアミノ酸が含まれており、血流改善や疲労回復に役立ちます。
高強度でハードな筋トレをする方は、このBCAAと「筋トレ後に行ってほしい疲労回復に効果的な6つの方法」でお伝えする方法を実践すれば、調子もかなり整えられます。
味の素 アミノバイタル タブレット
パウダーやカプセルタイプが苦手な方は、味の素が出しているこのタブレットはおいしいので食べやすいと思います。
これだとお子さんなども喜んで食べれますし、筋トレや運動の休息時間に気軽に摂れますね。
ここまでおすすめのサプリメントをご紹介しましたが、こういったBCAAのサプリメントを摂ることで、何か副作用はないのでしょうか?
BCAAの副作用
BCAAはあくまでも
サプリメントであり、栄養補助食品
であるため副作用はありませんし、実際に僕も飲んで不調になることはありませんでした。
BCAAは他のアミノ酸と比べて、過剰摂取しても大半が筋肉で代謝されますし、肝臓を素通りするため臓器への負担も軽いと言われています。
こういったことからも、
BCAAの副作用のないに等しい
と言ってもいいと思います。
そういった意味からも、BCAAを積極的に摂ることをおすすめしますし、筋トレ効果を高める上では非常に重要な存在ですね。
今回は、BCAAの効果・飲み方やタイミングについて解説しました。
・BCAAとは、バリン・ロイシン・イソロイシンの総称
・BCAAの効果は、筋肥大を助ける、超回復への効果などがある
・飲み方は、1回3~4gを筋トレ前後・中に摂る
・副作用の心配はなく、過剰摂取してもエネルギーとして使われる
今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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