1回の筋トレ時間は「約90分間」に抑えることが、集中力などから考えると最適かもしれません。
また、最適な「時間帯」は存在せず、一定のリズムを保つ方が筋トレの成果をあげやすくなります。
この記事では、
・1回の筋トレはどれくらいの時間行うのが最適か
・筋トレを行う最適な時間帯
などをパーソナルトレーナー歴11年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
今回の記事の内容
1回の筋トレを行う最適な時間
冒頭でもお伝えしましたが、1回の筋トレの最適な時間は以下の通りです。
個人の目標や条件によって変わる
まず大前提になるのが、1回の筋トレ時間は、
・目的
・トレーニング環境
・個人の生活習慣
・疲労度
など、条件によって変わります。
例えば、仕事をしている人であれば仕事上がりに筋トレをすることが多く、疲れが溜まって長い時間筋トレできないかもしれません。
ボディビルダーなどは筋トレが仕事みたいなものなので、1日の合計筋トレ時間は数時間になることもあります。
ですので、基本的には決まった時間がなく、
自分なりの最適な時間を見つけていく
というのが、適切な回答になると思います。
最大で90分間が1つの目安
ただ、集中力の持続時間を考えると、
1つの目安は、90分間になる
と考えられます。
学校の各年代別の勉強時間をみるとわかりますが、
・小学生:45分
・中学生:50分
・高校生:50分
・大学生:90分
と年齢に応じて1回の授業時間が変わり、年を重ねるごとに時間が長くなります。これは、集中力の持続時間をもとに決定されているためです。
これを考えると、1回の筋トレ時間も最大で90分間になるはずなんですね。
僕が現場で指導していても、90分以上何かをし続けると集中力が切れ始める選手もいるので、90分間が1つの上限になると思います。
筋トレ時間が長いとマイナスになる可能性もある
90分以上の長い筋トレをすると、集中力が持続しないというマイナス面がある他、
筋肉の分解が進んでしまう
こともわかっています。
筋トレで筋肉を刺激すれば、たんぱく質の合成といって筋肉を作る時間に切り替わります。
刺激を加えること自体は適切ですが、その時間が長すぎるとエネルギーが切れてしまう。そうすると、
・エネルギー不足になってしまう
・エネルギーを補うために副腎皮質ホルモンが分泌される
・筋肉を切り崩してエネルギーを作り出す
・結果、筋肉が減ってしまう
こういった反応が起こってしまう可能性があるんですね。
筋トレ時間が長いとこういう理由でマイナスになる可能性があるため、これらからも90分間が1つの目安と言えます。
短時間で細切れにする方がおすすめ
これはあくまでも個人的な感覚や、僕がパーソナルトレーナーとして指導して感じることですが、1日約30分ぐらいの筋トレを毎日する方が筋トレ効率は良いと思います。
実際に僕がしている1日のメニューは、
ベンチプレス | 5セット |
ベントオーバーローイング | 5セット |
プルオーバー | 3セット |
この内容です。
・休息時間は1分間
・各セット約10回
・約30分以内で終了
現在の身体の状態にもよると思いますが、30分間という短時間であれば筋肉もかなり追い込めますし、集中しているのであっという間に終わります。
しかも次の日の疲労はありますが、60~90分間していたときよりもかなり疲労は軽減されているので、こういう考え方で隙間時間で筋トレを重ねるのは十分ありと思います。
メニューの組み方については「筋トレの分割法(2・3分割)やトレーニングメニューの組み方を解説」で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

1回の筋トレ時間は、30~90分間が大きな目安になりますね!
筋トレを行うベストな時間帯
続いては筋トレを行う時間帯についてですが、考え方は以下の通りです。
筋トレのベストな時間帯は特にない
基本的には、朝・昼・夜のどこの時間帯に筋トレをしても大きな差はありません。
以前までは、
夜の方が成長ホルモンが分泌されているから、筋トレは夜の方が良い
ということが言われていました。
ただ、最近分かったのが、
成長ホルモンそのものには筋肉を肥大させる作用がほぼない
ということ。「筋トレのインターバル・休息時間は1~5分が目安になる理由」の中で詳しく解説しています。
成長ホルモンとの関係で夜の方が効果的と言われていましたが、その理由がくつがえってしまったことで、基本的には時間帯はいつでも変わらないという見方が強まっています。
時間帯を一定にする方が良い
筋トレ効果が高まる時間帯がない一方で、
筋トレをする時間帯を一定にすることは重要
なんですね。
人間の身体は一定のリズムを保って生活しており、そのリズム内で疲労→回復という過程をたどります。
筋トレをする時間帯を一定にすることで、1回の筋トレで力を発揮しやすくなりますし、きちんと回復した状態で次の筋トレ日を迎えることができます。
避けたいのは、
・前日の夜に筋トレ
・当日の朝に筋トレ
という状態です。
夜→朝という流れで筋トレをすると疲労が溜まり、どうしても効果・効率が下がります。この流れは避けた方がいいと言えるでしょう。

ちなみに、疲労回復する方法は以下の記事で詳しく解説しています!
食事前に筋トレが理想
あえて時間帯を定めるのであれば、一番の理想と言えるのは「食事前の時間帯」である、
・6:00~7:00
・11:00~12:00
・17:00~18:00
この辺りの時間帯ではないでしょうか。
これらの時間帯に筋トレをして、すぐに食事を摂る。そうすると、たんぱく質の合成が高まっている状態で栄養が補給できます。
仕事をしている方は平日難しい側面があるかもしれませんが、休日はこういうイメージで筋トレ時間を選択するのもありだと思います。
筋トレ時の最適な休息時間はどれくらい?
また、筋トレに関わる時間で言えば、休息時間の問題もあると思います。
これは、
・30秒
・1分間
・5分間
など、全ての時間で筋肉を肥大させることができるんですね。
大切なことは、
目的に合わせて休息時間を適切に設定すること
です。
ここについては「筋トレのインターバル・休息時間は1~5分が目安になる理由」で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてみてください。
今回は、筋トレ時に関する“時間”について解説しました。
・1回の筋トレ時間は30~90分が最適
・効果的な時間帯はなく、筋トレの時間帯を一定にすること
・あえてあげるとすれば、食事前の時間帯が良い
・休息時間は、約30秒~5分間
こういった内容をお伝えしました。
今回の内容が少しでも参考になれば嬉しく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
その他にも筋トレ関連の記事もあるので、こちらもあわせて参考にどうぞ。
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