プッシュアップバーの目的別の使い方・効果などをトレーナーが解説

トレーニング

プッシュアップバーは非常に便利な筋トレグッズで、適切な使い方ができると自重で上半身全体を鍛えることができます。

自宅で筋トレをしている方の場合、種目のバリエーションも増え、今までと違った筋肉の変化を実感できると思います。

この記事では、

・プッシュアップバーとは
・プッシュアップバーのメリット・デメリット
・プッシュアップバーの使い方

などをパーソナルトレーナー歴11年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

 

プッシュアップバーとは

プッシュアップバーというのは、以下の器具のことですね。

このバーを持った状態で、目的にあったトレーニングをすることで、様々な効果を実感することができます。

このプッシュアップバーを使えば、どのような効果が期待できるのでしょうか?

 

プッシュアップバーの効果

プッシュアップバーを使うと、以下の効果が期待できます。

筋肉をより大きくできる

例えば地面に手をついた状態で腕立て伏せをすると、ある程度可動域が制限されてしまいます。

プッシュアップバーを使った場合、高さがあるため非常に可動域が広がるんですね。

その分筋肉に対する刺激が増し、

筋肉が今まで以上に大きくなりやすい

という効果が期待できます。

上半身を引き締められる

プッシュアップバーをさまざまな位置に設定し、身体を持ち上げるように刺激すれば、上半身のほとんどの部位を引き締めることができます。

胸周りはもちろんですが、

・腰や背中(広背筋など)
・肩周り
・二の腕周辺 など

自分の身体だけでは鍛えづらい部位まで刺激することができるので、1つあるだけで上半身全体を引き締めることができます。

上半身の姿勢改善ができる

プッシュアップバーを適切に使えば、

・猫背
・反り腰

など、上半身の姿勢の崩れも改善できます。

骨盤を適切に立て、自然な姿勢のまま上半身を持ち上げる。自然な姿勢を保った状態でプッシュアップバーを使えば、その姿勢を身体がインプットするんですね。

こういったことを続ければ、上半身の姿勢改善ができ、不調や痛みの改善にもつながります。

 

プッシュアップバーのメリット

プッシュアップバーのメリットは、以下の通りです。

手首を痛めづらい

地面に手をついて腕立て伏せなどをした場合、手首が過度に反ってしまって、手首を痛めるケースもあるんですね。

ただプッシュアップバーを使えば、手首が自然な角度になり、手首を痛めづらくなります。

筋トレをされる方にとっては、こういったリスク管理ができることは大きなメリットだと思います。

広背筋(背中)を鍛えやすい

これは上記でも少し触れましたが、懸垂など以外で広背筋を鍛えようと思うと、自重ではなかなか難しいんですね。

そんな時にプッシュアップバーがあれば、簡単に広背筋を鍛えることができます。

背中を大きくしたい方にとっては、このプッシュアップバーがあれば非常に便利だと思います。

角度が微調整できる

その他のプッシュアップバーの大きなメリットは、置いた時の角度を微調整できるところです。

例えば腕立て伏せをする場合、

・指先を内側に向ける
・指先をまっすぐ向ける

2つとも、メインで鍛えられる部位が変わってくるんですね。

プッシュアップバーは微妙な角度調節がしやすく、目的に応じて角度を変えると、狙った部位を鍛えやすくなります。

こういった微調整が簡単にできるところも、プッシュアップバーの大きなメリットです。

 

プッシュアップバーで鍛えられる筋肉

プッシュアップバーを使って鍛えられる主な筋肉は、以下の通りです。

・大胸筋
・三角筋
・上腕三頭筋
・広背筋
・僧帽筋 など

大胸筋

三角筋

僧帽筋

これらの部位を適切に鍛えるためには、フォームを目的に合わせて微調整する必要があります。

ではこういった筋肉を適切に鍛えるためには、どのようにプッシュアップバーを使えばいいのでしょうか?

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いずる

各筋肉を鍛えやすいように、部位別の方法をご紹介しますね!

 

プッシュアップバーの使い方:大胸筋編

大胸筋

プッシュアップバーで「大胸筋」を鍛えるためには、以下のような使い方がおすすめです。

1、 膝つき腕立て伏せ(大胸筋全体)

1、地面にプッシュアップバーを肩幅&ハの字で置く
2、膝つき腕立て伏せの状態になる
3、体を地面に下げ、大胸筋を伸ばす
4、肩口から動き出すイメージで、身体を持ち上げる
5、これを限界まで行う

2、腕立て伏せ(大胸筋全体)

1、地面にプッシュアップバーを肩幅&ハの字で置く
2、腕立て伏せの状態になる
3、体を地面に下げ、大胸筋を伸ばす
4、肩口から動き出すイメージで、身体を持ち上げる
5、これを限界まで行う

3、ナロウ膝つき腕立て伏せ(大胸筋内側)

1、地面でプッシュアップバーを近づけ、ハの字で置く
2、膝つき腕立て伏せの状態になる
3、体を地面に下げ、大胸筋を伸ばす
4、肩口から動き出すイメージで、身体を持ち上げる
5、これを限界まで行う

4、ワイド腕立て伏せ(大胸筋外側)

1、地面にプッシュアップバーを肩幅以上&ハの字で置く
2、膝つき腕立て伏せの状態になる
3、体を地面に下げ、大胸筋を伸ばす
4、肩口から動き出すイメージで、身体を持ち上げる
5、これを限界まで行う

5、山型腕立て伏せ(大胸筋上部)

1、地面にプッシュアップバーをハの時に置く
2、バーを持ち、椅子などに脚を乗せる
3、お尻を天井に突き上げ、身体を山型にする
4、鎖骨辺りを地面に近づけ、身体を下げる
5、肩口から動き出すイメージで、身体を持ち上げる
6、これを限界まで行う

続いては、上腕三頭筋をメインで鍛える方法をご紹介します。

 

プッシュアップバーの使い方:上腕三頭筋編

上腕三頭筋をメインで鍛えるプッシュアップバーの使い方は、以下の通りです。

1、 膝つき腕立て伏せ(上腕三頭筋)

1、地面にプッシュアップバーを腰幅で縦向きに置く
2、膝つき腕立て伏せの状態になる
3、体を地面に下げる
4、手でバーを押し返すように身体を持ち上げる
5、これを限界まで行う

2、腕立て伏せ(上腕三頭筋)

1、地面にプッシュアップバーを腰幅で縦向きに置く
2、腕立て伏せの状態になる
3、体を地面に下げる
4、手でバーを押し返すように身体を持ち上げる
5、これを限界まで行う

上腕三頭筋をメインで鍛える場合、「手でバーを押す」という意識で動作を行えば、上腕三頭筋に大きな刺激を加えることができます。

 

プッシュアップバーの使い方:広背筋・上半身全体編

続いては、広背筋や上半身全体を鍛えるプッシュアップバーの使い方をご紹介します。

1、 ディップス(広背筋)

1、脚を伸ばして地面に座る
2、身体の後方に、腰幅ぐらいでプッシュアップバーを置く
3、バーに手を置いて軽く脇を締め、肘を内側に寄せる
4、首を長くするイメージで、身体をできるだけ持ち上げる
5、お尻を地面に下ろし、この動作を限界まで繰り返す

2、ディップス(上半身全体)

1、脚を伸ばして地面に座る
2、身体の真横にプッシュアップバーを置く
3、バーに手を置き、身体をまっすぐ持ち上げる
4、お尻を地面に下ろし、この動作を限界まで繰り返す

ぜひ覚えておいてほしいことは、プッシュアップバーの置く位置で、

・身体の後方に置く=広背筋
・身体の真横に置く=大胸筋・広背筋・上腕三頭筋など
・身体の前側に置く=大胸筋

というように、メインで鍛えられる筋肉が変わるということです。

ちなみに番外編としては、以下の方法もおすすめですね。

プッシュアップバーを使った全身トレーニング

1、プッシュアップバーを地面に腰幅で置く
2、バーに手を置き、腕立て伏せの状態になる
3、へその真裏を天井に突き上げ、山型になる
4、このとき、頭を腕の間に入れる
5、身体を下げ、開始姿勢に戻る
6、これを限界まで繰り返す

このトレーニングでは、ほぼ全身の筋肉を同時に鍛えることができます。

このようにさまざまな方法でプッシュアップバーが活用できるので、ぜひ参考に実践してみてください。

 

プッシュアップバーを使うときの注意点

プッシュアップバーを使う時の注意点は、以下の通りです。

滑りにくい地面で行う

どのようなプッシュアップバーを購入しても、基本的には滑り止めがついているはずです。

ですので、特に心配はいりませんが、

滑りやすい地面は避ける

ようにしてください。

トレーニング中にプッシュアップバーが滑ってしまうと、大きな怪我につながる可能性があります。

https://ideal-style-personal.com/wp-content/uploads/2021/06/IDEAL-吹き出し.png
いずる

ほぼ大丈夫だと思いますが、念のためトレーニングを行う環境も気をつけてください!

目的に合わせてバーの角度を調節する

これは上記でもお伝えしましたが、大切なことなので改めてお伝えします。

プッシュアップバーを使って上半身を鍛える場合、

・大胸筋=ハの字
・上腕三頭筋=縦向き(まっすぐ)

というように、目的に応じてパーの角度や位置を調節しましょう。

そうすると狙った部位を適切に刺激することができるので、ここは必ず押さえておくようにしてくださいね。

今回はプッシュアップバーの効果や使い方について解説しました。

今回の内容が少しでも参考になれば嬉しく思います。最後までご覧いただき、ありがとうございました!

その他にも筋トレ関連の記事もあるので、こちらもあわせて参考にどうぞ。

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