筋トレを頑張っているけど、「伸び悩み」や「停滞期」に直面することもあると思います。
こういった悩みは、一度強度を下げたり刺激を変化させることで打開することができるはずです。
この記事では、
・筋トレで伸び悩みや停滞期がおこる原因
・伸び悩みや停滞期を打開する方法
などをパーソナルトレーナー歴11年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
今回の記事の内容
筋トレで伸び悩みや停滞期が起こる原因
筋トレで伸び悩みや停滞期が起こる主な原因は、以下の通りです。
1、筋トレの刺激に慣れてしまう
2、食事量・栄養が足りていない
3、疲労が溜まっている
4、停滞期と思い込んでいるだけ
ほとんどの方は①・②が原因になっている可能性が高いと思いますが、それぞれ解説しますね。
1、筋トレの刺激に慣れてしまう
おそらく筋トレで「伸び悩み」や「停滞期」を感じている方は、
今行っている筋トレの刺激に慣れてしまっている
ことが最も大きな原因の可能性が高いですね。
一定期間筋肉に同じ刺激を加え続けるとその刺激に慣れ、成長が止まって現状維持や低下すると言われています。
筋トレでいう刺激というのは、
・強度
・回数
・セット数
・休息時間
・テンポ(リズム)
・種目 など
さまざまな要因がありますが、これらの条件が同じ状態が続いているとその刺激に慣れ、約2~3ヶ月もすれば停滞してきます。
初心者の方で多いのは、同じメニューを続け過ぎているということですね。
おそらくほとんどの方は、上記であげたような要因を変化させるだけで、現状を打開できるはずです。
2、食事量・栄養が足りていない
次に考えられることは、食事量が少ない、栄養が足りていないということ。
筋トレをすると、たんぱく質の合成が高まり、筋肉がつきやすい状態になります。このタイミングで体内にたんぱく質の量やエネルギーが適量あれば筋肉がつきます。
ただ、たんぱく質量や栄養が足りていないと、
筋肉をつけるための条件が揃わないため、筋肉がつかない
ということが起こってしまうんですね。
こういう方の場合、いくら筋トレ内容を見直してもあまり変化が出ません。主な原因は食事であり、栄養面を改善することで停滞期や伸び悩みが打開できるはずです。
特に細身の方は、こういった食事量・栄養不足が主な原因になっている可能性が高いと思います。
3、疲労が溜まりすぎている
これは「オーバートレーニング症候群かも?筋トレのやりすぎで起こる症状と5つの対策」でも触れましたが、例えば週2回の筋トレを全力で行い続けるとします。
それを毎月続けていると、どこかのタイミングで疲労回復が間に合わず、必ず疲労が溜まった状態になるんですね。
現場でクライアントさんに指導する際も、
・1ヶ月に1週間
・もしくは2ヶ月に1週間
筋トレの強度や量を減らすタイミングを作ります。
こうやって意図的に身体への刺激を減らすことで、疲労回復が適切にできます。ただ、これを無視してやり続けると、どうしても伸び悩みが発生するんですね。
最悪のケースでは、
・オーバートレーニング
・免疫力低下に伴って、体調を崩す
などが起こってしまいます。
このように意図的に強度を下げていなかったり、または筋トレをやりすぎている方は伸び悩みや停滞期が訪れてしまいます。
筋トレをやりすぎたときの症状などは、以下の記事でまとめているので、こちらも参考にしてみてください。
4、停滞期と思い込んでいるだけ
あと筋トレ初心者の方でよくあるケースが、停滞期と思い込んでしまっているということ。
身体が変わらない原因には、
・強度や量が不適切
・頻度が足りていない or 多すぎる
・適応期間が守られていない
・結果を求める期間が早すぎる(2~3週間しか筋トレしていない)
など、さまざまな要因があります。
本来身体が変わらないと感じたときは、こういった要因1つ1つを分析する必要がありますが、これらの何かに問題があれば身体は変わりません。
ただ、筋トレ初心者の方の場合には結果を早くに求めすぎということも考えられます。
ですので、逆の言い方をすれば、
1、筋トレの刺激に慣れてしまう
2、食事量・栄養が足りていない
3、疲労が溜まっている
4、停滞期と思い込んでいるだけ
こういった原因を取り除いてしまえば、また身体が変わり始めたり、筋力は向上していきます。
では、具体的にどのような方法で現状を打開すればいいのでしょうか?
筋トレの伸び悩みや停滞期を打破する方法①:筋トレの刺激を変化させる
伸び悩みや停滞期を打開する方法は、以下の4つです。
1、筋トレの刺激を変化させる
2、食事量を増やし栄養バランスを整える
3、筋トレを1週間休む
4、身体のメカニズムを知る
それぞれ解説しますね。
まず行ってほしいことは、
・強度
・回数
・セット数
・休息時間
・テンポ
・種目 など
これらの何かしらの刺激を変えます。
わかりやすい要因は、
・負荷(重量)を上げてみる
・休息時間を短くしてみる
・種目やメニューを変更する
などですが、こういったことで脳に「今までと違う刺激」を与えます。
そうすると、伸び悩みや停滞期を打開できるので、この辺りを変えてみてください。
・強度(負荷)
・回数やセット数
・休息時間
などの目安は、「【徹底解説】大胸筋が大きくならない原因と大きくする5つの方法」や「筋肥大を促進させる筋トレのインターバル・休息時間は1~5分が目安」で詳しく解説しているので、こちらを参考にどうぞ。
また基礎知識として「トレーニングの3つの原理・5つの原則を解説」もご覧いただくと、伸び悩みを打破するヒントが得られると思います。
メニューの組み方を変える
もしメニューを組み換えたい方は、「筋トレの分割法(2・3分割)やトレーニングメニューの組み方を解説」を参考にしてみてください。
追い込み方を変える
もし筋肉を追い込み切れていない方は、追い込み方を変えることでまた違った変化を実感できるはずです。
詳しい追い込み方は「筋トレで限界まで追い込みをかける5つのテクニック」で解説しています。
スロートレーニングを活用する
刺激の変え方としてもう1つあるのが、スロートレーニングの活用です。
スロートレーニングを限界まで行えば、ほぼ確実に筋肉は変わるので、これはおすすめですね。
詳しくは「スロートレーニングとは?効果や3つのやり方などを解説」で詳しく解説しています。

刺激に慣れてしまっている方は、これらだけで筋肉は変わっていくはずです!
筋トレの伸び悩みや停滞期を打破する方法②:食事量を増やし栄養バランスを整える
2つ目の方法が、食事面での改善です。
まず行ってほしいが、クレアチンというサプリを飲むことですね。
クレアチンを摂る
クレアチンの効果などについては「筋トレ効果を高めるクレアチンの効果・飲み方・副作用を解説」で詳しく解説していますが、クレアチンを飲むと、
挙上回数が1~2回増える
んですね。
そうすると筋肉への刺激量が増えるため、結果的に筋肉がつきやすくなって伸び悩みも打開できます。
たんぱく質量を増やす
続いてはプロテインなどを飲んで、たんぱく質の摂取量を増やす方法です。
これは「3ヶ月間で10kg増量したときの筋トレ内容+食事を紹介」でも紹介していますが、僕が停滞期で悩んだ時に打開した方法なんですね。
元々食べるのが得意ではないですが、
・牛乳
・プロテイン
を1日3~4回飲むようにすると、急激にベンチプレスなどの記録が向上しました。
これは本当に効果があったので、伸び悩んでいる方にはかなり効果だと思います。
プロテインについては「【筋トレ】筋肥大したい方におすすめのプロテイン5選」で紹介しているので、こちらをご覧ください。

その他の食事や栄養補給については以下の記事でも紹介しているので、こちらも参考にしてみてください!
筋トレの伸び悩みや停滞期を打破する方法③:筋トレを1週間休む
もし疲労が溜まって停滞期や伸び悩んでいる方の場合は、思い切って1週間筋トレを休みましょう。
おそらく、これまで筋トレを頑張ってきた方であれば、
休んだら筋肉が落ちるんじゃ…
と不安になりますよね。ただ1週間休んでも問題ないですし、疲労が溜まりすぎている方の場合は、これだけで伸び悩みが改善します。
人にはマッスルメモリーという機能が備わっていて、筋トレを辞めても筋肉が自分の最高の状態を記憶しているんですね。
その記憶は約10年間ぐらい忘れない
そうです。
何かしらの理由で筋トレを辞めて、あるとき再開すれば割と早く自分の最高の筋肉の状態に戻ることもわかっています。
ですので、疲労が溜まって停滞状態の方は、思い切って1週間休んだ方が停滞期を抜け出せると思いますし心配しなくても大丈夫です。

そもそも1週間程度では、筋力は低下しません!
筋トレの伸び悩みや停滞期を打破する方法④:身体のメカニズムを知る
もう1つ停滞期を打破するために知っておいてほしいことは、
人の身体には一定の周期がある
ということです。
先ほども解説しましたが、人は全力で追い込み続けるとどこかで疲労が溜まり、向上が止まります。
疲労困憊まで追い込み続けると回復が間に合わなくなるので、月1回、もしくは2ヶ月に1回はあえて強度などを下げる週を設ける必要があります。
こういう身体のメカニズムを理解しておくことも、停滞期を未然に防ぐためには必要になりますね。
上記でお伝えした、
1、筋トレの刺激を変化させる
2、食事量を増やし栄養バランスを整える
3、筋トレを1週間休む
4、身体のメカニズムを知る
この4つを行えば、今悩む伸び悩みや停滞期は打開できると思うので、ぜひ参考に実践してみてください。
今回は、停滞期をむかえる原因と打破する方法について解説しました。
一番してはいけない勘違いは、
自分が弱いから、忍耐力がないから停滞期を迎えるんだ
ということ。そうやって思ってさらに自分を追い込むとオーバートレーニング症候群になって、本当に苦しむことになります。
僕は高校3年生の頃に、
・新聞配達(3:00出勤)
・学校
・部活-野球部
・帰宅(22:30)
・就寝(23:30)
という毎日を過ごし、結果オーバートレーニング症候群になり、鬱状態になったり発熱が2ヶ月間も続き、本当に苦しみました。
精神論で筋トレをし続けると、取り返しのつかないことにもなります。
だからこそお伝えしたいのは、停滞期と感じた方はまず冷静に現状を分析し、原因を探ってほしいなと思います。その原因を取り除く方法を実践する。
そうすれば、必ず停滞期は突破できるはずです。今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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